泉質とは?

温泉の泉質とは、地中から湧き出る温泉水に含まれる化学成分の種類や量によって分類されるものです。 環境省が公表している掲示用泉質名が広く用いられており、これは温泉の特性や期待される効能を示す重要な指標となります。 泉質は、主に温泉水1kg中に溶けている物質の量(溶存物質)や、特定のイオン(例えば、塩化物イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオンなど)の含有量、水素イオン濃度(pH)、泉温などに基づいて決定されます。
温泉の泉質を理解することは、その温泉が持つ効果や入浴する際の注意点を知る上で非常に大切です。例えば、塩化物泉は塩分を含むため保温効果が高く、湯冷めしにくいとされています。一方、酸性泉は殺菌作用が強い反面、肌への刺激が強いため注意が必要です。 炭酸水素塩泉は、皮膚を滑らかにする効果から「美肌の湯」として人気があります。
このように、温泉の泉質によって、期待できる効能や適した症状、さらには入浴時の注意点も異なります。 温泉を選ぶ際には、泉質名だけでなく、その温泉に含まれる具体的な成分や禁忌症なども確認することが、より安全で効果的な温泉体験につながります。
掲示用泉質名